33年前の中学1年・D組・学級通信より転載

 8月12日付の新着情報で紹介したニュージーランド・ローズバンク法律事務所の西村純一弁護士は30数年前は神奈川県の中学校教師でした。西村氏から当時の「中学1年・D組・学級通信」を提供いただきました。『はだしのゲン』が中学生の平和教育の教材としてどのように使われていたのか、よくわかりますね。

  1982年6月30日 中学1年・D組・学級通信「道」№2より

『はだしのゲン』みんなで読みきろう!

☆今、D組では、「はだしのゲン」をみんなで読むとりくみがおこなわれています。戦争や原爆が、人々に与える悲惨さを、わかりやすく、しかも、おもしろく描いた、すばらしい作品です。先生の少ないボーナスをはたいて4冊、みんなのカンパで3冊を買い、なんとか、全巻そろいました。しかし、みんなで読むには、すくなすぎるので、早くまわして下さい。何度も読み返すねうちのある本なので、自分で買える人は、買って下さい。(そして、みんなにまわしてもらえればありがたい)

☆今日から、道徳、HRの時間を使って、戦争や原爆のことについて勉強してゆきます。次のようなことに注意しながら「ゲン」を読んで下さい。

①戦争中の食べものは?

②なぜ、戦争がはじまれば、戦争に反対できなくなるのか

③当時(とうじ)、学校では戦争をどのように教えていたか

④疎開(そかい)って何、どんな生活だったか

⑤ゲンの兄、浩二はなぜ海軍をみずから志願(しがん)したか

⑥戦争中、天皇はどのように思われていたか

⑦親は自分の息子が死んでいくことを、ほんとうに名誉と思っていたか

⑧特攻隊(とっこうたい)とは何か・・など。

 

はだしのゲン・紙芝居

出版物の紹介


はだしのゲン
『わたしの遺言』
 中沢啓治 著

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