会について

はだしのゲンをひろめる会第9回総会 開催報告

コロナ禍 ゲンも渡航自粛 普及方法を話し合う

 NPO法人はだしのゲンをひろめる会の第9回総会が、5月30日、石川県保険医協会会議室で開催されました。昨年はコロナのため「書面決議」となりましたが、十分な感染対策がとれるようになった今年は、2年ぶりに顔を合わせての開催。再会を喜び合いながらの議事進行となりました。

 ひろめる会は、事業の柱に、漫画『はだしのゲン』の英語版『Barefoot Gen』の国内外への普及を掲げていますが、コロナの影響はこのような活動にも影響を及ぼしました。原水禁世界大会・国際会議がオンライン開催になったため、海外代表の来日がなく、寄贈先に頭を抱えることになったのです。しかし、いつまでも『ゲン』を書庫に閉じ込めておくわけにはいきません。寄贈先を国内で探すことを決め、立命館大学国際平和ミュージアムを介して入手した『世界における平和のための博物館』を資料に、2020年度は国内への寄贈に力を入れたこと等が報告されました。また、次年度も引き続き、平和博物館を中心とした国内への寄贈に取り組むこと等を確認しました。

 さて、第9回目を迎えた今回の総会は、会にとって大きな節目となりました。というのも、2012年12月の会結成から理事長を務めてこられた浅妻南海江さんが退任されることになったためです。浅妻さんは退任の挨拶で次のように語りました。「『ゲン』に関わり始めた26~7年前、モンゴルの子どもたちが草原で『ゲン』を読む姿や、アメリカの子どもたちが手から手に『ゲン』を読み継ぐ様子を夢見た。ひろめる会ができたことで、『ゲン』を広げる仲間が増えたことがとても良かった。感無量です。」

 浅妻さんから理事長を引き継ぐことになった白﨑良明さんは、閉会の挨拶で、「コロナ禍で『ゲン』をどう広げていけるかも課題。会員を増やし、浅妻さんから引き継いだ役割をしっかり果たしていきたい」と、決意を語りました。

 現在、正会員41人、賛助会員26人です。全国組織にもかかわらず、会員の少なさに驚かれるひろめる会です。改めて、皆さんにもご支援を呼びかけます。被爆国・日本から平和のメッセージを携え、国内と世界中を駆け巡るゲンの旅を一緒に応援してください!

<注記> 会の事務所連絡先が変更しました。お問合せは下記までご連絡ください。

NPO法人はだしのゲンをひろめる会

〒920-0813 金沢市御所町1丁目56番地 神田方

電話/FAX 076-251-8644  Eメール iskw_kanda@doc-net.or.jp

 

はだしのゲンをひろめる会リーフレット(改訂版)を作成しました。

全体を閲覧する【PDF】

 

 

2017年4月20日

 会員各位

特定非営利活動法人 はだしのゲンをひろめる会第5回総会 ご案内

特定非営利活動法人 はだしのゲンをひろめる会

理事長  浅妻南海江

 風薫り、草木の萌える季節が巡って参りました。

 皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。

 2016年10月、国連総会第一委員会で核兵器を法的に禁止する条約の制定交渉を2017年から開始することを盛り込んだ決議案が賛成多数で採択されました。賛成は核実験を繰り返す北朝鮮を含め213カ国、反対は核保有国の米国、英国、フランス、ロシアや唯一の戦争被爆国日本を含む38カ国、中国など16カ国が棄権しました。この状況を見ても各国の利害や猜疑心の上に成り立つ核兵器廃絶の道が如何に前途多難なものであるかを窺い知ることができます。

 アメリカでトランプ政権が出現して以来、世界はより一層不穏な方向に向かっているように思われます。ISによるテロも頻発しています。

 1963年のキューバ危機の時のように核兵器使用の可能性すら案じられます昨今、核兵器の恐怖を伝え、平和を願うゲンの活躍はなお一層意味を持つものと確信いたします。

 下記の要領で第5回総会を開催いたします。

 今年度も会員皆様のご協力を得ながら『はだしのゲン』をひろめる会の活動を強力に押し進めて参りたいと思います。ご出席の程よろしくお願い申し上げます。

                        記

 日 時  2017年5月14日(日)10:00~11:30 

 場 所  金沢市近江町交流プラザ4階研修室1

 第1部     総会記念企画 ドキュメンタリー映画「不毛の地」DVD上映(33分)案内チラシ・参照

 第2部  総会審議事項                             

      ①2016年度事業報告及び2016年度活動計算書

      ②2017年度事業計画書及び2017年度活動予算書     

      ③定款の一部改正

      ④役員改選

                 

 

被爆者証言の世界化ネットワークとの連携

 NPO法人はだしのゲンをひろめる会の第4回総会が5月8日、金沢市近江町交流プラザ4階研修室で開かれた。

 最初に今年2月18日、広島市内で開かれた「はだしのゲン」翻訳者の集いを収録したDVDを上映。「はだしのゲン」は現在23言語まで翻訳・出版されており、集いにはアラビア語、英語、シンハラ語、朝鮮語、中国語、ベトナム語、ポーランド語、ロシア語の翻訳者18人と故中沢啓治氏夫人の中沢ミサヨさんら8人のゲストの出席があり、各言語の翻訳時の苦労した点やエピソード、現在の出版状況、今後の計画など語り合う様子がよく伝わってきた。

 今年の総会では、「被爆者証言の世界化ネットワーク(略称NET―GTAS)」代表の長谷邦彦氏(京都外国語大学国際言語平和研究所)及び同幹事の早瀬明氏(京都外国語大学総合企画室長・教授)による来賓挨拶があった。

 長谷氏らは被爆証言、被爆者の声が日本語だけでは世界に広まらない、他言語に翻訳すればインターネットを介していつでもどこでも伝えることができると、2014年1月にNET―GTASを設立。京都外国語大学は『言語を通して世界の平和を』を建学の精神にしており、大学の授業のなかで学生と共に国立広島原爆死没者追悼平和祈念館にある被爆証言ビデオを翻訳する活動を行っている。若い世代に被爆体験を引き継ぐ活動は、はだしのゲンをひろめる会の設立目的と完全に一致しており、相互に連携していくことになった。

 総会では、「原水爆禁止世界大会・国際会議に複数参加して『ゲン』を広めよう」「賛助会員・賛助団体を増やすためリーフレット改訂版や外国人向けに英語版リーフレットも発行しよう」など多彩な意見が出された。

 総会で承認された2015年度事業報告書及び2016年度事業計画書等を本会HPに掲載します。

2015年度事業報告書(PDF:155KB)

●「はだしのゲン」寄贈実績一覧(PDF:135KB)

2016年度事業計画書(PDF:224KB)

 

この度はだしのゲンをひろめる会では事業案内と支援者を募るため、リーフレット(A4判4頁/PDF:631KB)を作成しました。広く普及、ご活用くださることを期待しています。

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この程NPO法人はだしのゲンをひろめる会はロゴマークを作成し、ホームページの題字と一緒に表示しました。

ロゴマーク提案者の浅妻南海江理事長と制作者のかるべめぐみさんにロゴマークへの想いを寄稿していただきましたので紹介します。

 

麦と虹をモチーフにしたロゴマーク

理事長  浅妻 南海江

5月末、広島で永年NPO活動をしておられる方のアドバイスを受けて、急遽ロゴマーク作成に向けて動き始めました。NPO 設立当初、ロゴマークの重要性の認識はなく、他団体のものを見てもあまり注意を払ってこなかった気がします。

かるべめぐみさんがたくさんサンプル画を描いてくださいました。そのひとつひとつに描き手の意図が込められています。小さな絵の中にいっぱいメッセージが詰まっていることは新鮮な驚きでした。

麦と虹をモチーフにしたロゴマークが出来上がりました。麦は生きる強さを、虹は平和への希望をあらわします。平和のメッセージを携えて虹の上を無心に駆けていくゲンの勇姿が頼もしく感じられるこのロゴマークが多くの人に愛されることを願っています。

 

走る、ひたすら走り続けるゲンに共感

画家 かるべめぐみ

今回ロゴマークを制作するにあたり、「ひろめる会」からいただいたリクエストは麦と虹でした。麦も虹も『はだしのゲン』の中で、とても大切な存在です。

一方、私の中にイメージされたのは ”走る、ひたすら走り続けるゲン”です。緑色の麦、カラフルな虹、そしてその上を走るゲンは深い紺色。影の色です。

この影は皆さんに重なります。「ひろめる会」のメンバー、翻訳に関わった方々、そして『はだしのゲン』を読み、心打たれ、ゲンに共感する一人ひとりです。

ゲンと共に心に麦と虹をしっかりと携えて、平和のために走る人たちを想いながら描きました。

はだしのゲンをひろめる会   設立経過

2011年9月から県内小中学校への漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作・全10巻)の寄贈運動を進めてきた核戦争を防止する石川医師の会PDF:936KB)の呼びかけに石川県生活協同組合連合会と「はだしのゲン」の翻訳グループ プロジェクト・ゲンが賛同し、NPO法人の設立準備を進め、2012年12月9日に「はだしのゲン」をひろめる会を設立しました。

2013年1月31日に石川県NPO活動支援センターにNPO法人の認証申請を行い、4月24日に石川県知事から認証通知書が届き、5月7日に金沢地方法務局にNPO法人はだしのゲンをひろめる会を登記しました。

このNPO法人の活動はいかなる政党、宗教団体に依拠するものではなく、その活動方針はヒューマニズムに基づくものであります。

 

 はだしのゲン をひろめる会   設立趣意書

    第2次世界大戦末期、日本が人類初の核兵器である原子爆弾の恐怖を体験して以来、67年が過ぎました。20数万人もの犠牲者に加えて、今なお多くの被爆者は放射線障害の後遺症や社会的差別に苦しんでいます。国連総会や赤十字国際委員会は核兵器の非人道性を認め、国際的に核兵器禁止条約等の締結を求める動きが広がっています。しかし地球上には依然として19,000発を超える核弾頭があり、人類の生存に脅威を与えています。

唯一の被爆国日本に生まれ育った私たちは、再び被爆者をつくらないため、あらゆる手段を使って世界中の人々に核兵器の非人道性を伝えなければなりません。これまで被爆者のみなさんが国内外で被爆の実相を証言してきましたが、高齢化を迎える中で若い世代への活動の引継ぎが急務となっています。その意味で核兵器の残酷さと平和の大切さを描いた漫画『はだしのゲン』(中沢啓治作/全10巻)の果たす役割は大きいといえます。

この作品は1973年から週刊『少年ジャンプ』に掲載され、大きな反響をよびました。その後単行本となり、全国ほとんどの小学校の図書室に収められ、たくさんの子どもたちに読み継がれています。『はだしのゲン』は金沢のボランティアグループ「プロジュクト・ゲン」が翻訳した英語版、ロシア語版をはじめ、海外の多くの人々により現在約20ヶ国語で出版されています。 詳細はこちら

 

2013年度事業計画書(PDF:126KB)

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はだしのゲンをひろめる会 役員

理事長    白﨑 良明 (核戦争を防止する石川医師の会顧問)

副理事長   江守 道子 (核戦争を防止する石川医師の会代表世話人)

副理事長   末友 雅子 (石川県平和委員会常任理事)

理事     浅妻 南海江(プロジェクト・ゲン前代表)

理事     神田 順一 (核戦争を防止する石川医師の会事務局)

理事     西多 喜代子(プロジェクト・ゲン代表)

理事     浅田 晋一 (石川県生活協同組合連合会専務理事)

監事           大谷 学  (石川県生活協同組合連合会会長理事)

 

はだしのゲン・紙芝居

出版物の紹介


はだしのゲン
『わたしの遺言』
 中沢啓治 著

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