はだしのゲンをひろめる会第4回総会 報告

被爆者証言の世界化ネットワークとの連携

 NPO法人はだしのゲンをひろめる会の第4回総会が5月8日、金沢市近江町交流プラザ4階研修室で開かれた。

 最初に今年2月18日、広島市内で開かれた「はだしのゲン」翻訳者の集いを収録したDVDを上映。「はだしのゲン」は現在23言語まで翻訳・出版されており、集いにはアラビア語、英語、シンハラ語、朝鮮語、中国語、ベトナム語、ポーランド語、ロシア語の翻訳者18人と故中沢啓治氏夫人の中沢ミサヨさんら8人のゲストの出席があり、各言語の翻訳時の苦労した点やエピソード、現在の出版状況、今後の計画など語り合う様子がよく伝わってきた。

 今年の総会では、「被爆者証言の世界化ネットワーク(略称NET―GTAS)」代表の長谷邦彦氏(京都外国語大学国際言語平和研究所)及び同幹事の早瀬明氏(京都外国語大学総合企画室長・教授)による来賓挨拶があった。

 長谷氏らは被爆証言、被爆者の声が日本語だけでは世界に広まらない、他言語に翻訳すればインターネットを介していつでもどこでも伝えることができると、2014年1月にNET―GTASを設立。京都外国語大学は『言語を通して世界の平和を』を建学の精神にしており、大学の授業のなかで学生と共に国立広島原爆死没者追悼平和祈念館にある被爆証言ビデオを翻訳する活動を行っている。若い世代に被爆体験を引き継ぐ活動は、はだしのゲンをひろめる会の設立目的と完全に一致しており、相互に連携していくことになった。

 総会では、「原水爆禁止世界大会・国際会議に複数参加して『ゲン』を広めよう」「賛助会員・賛助団体を増やすためリーフレット改訂版や外国人向けに英語版リーフレットも発行しよう」など多彩な意見が出された。

 総会で承認された2015年度事業報告書及び2016年度事業計画書等を本会HPに掲載します。

2015年度事業報告書(PDF:155KB)

●「はだしのゲン」寄贈実績一覧(PDF:135KB)

2016年度事業計画書(PDF:224KB)

 

 

はだしのゲン・紙芝居

出版物の紹介


はだしのゲン
『わたしの遺言』
 中沢啓治 著

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