被爆後の広島でたくましく生きる少年の姿を描いた漫画「はだしのゲン」が、アラビア語に翻訳され、エジプトで出版されました。
アラビア語に翻訳したのは、エジプト人でカイロ大学教授のマーヒル・エルシリビーニーさんです。エルシリビーニーさんは1987年から5年間、広島に滞在したことがあり、「イスラム過激派によるテロが相次ぐ今、『はだしのゲン』を通じて核兵器の恐ろしさを伝えたい」と話しています。
「色んな人が殺し合いをしていて、大変なことです。もしかしたらテロリストは核兵器を自爆(テロ)として使うかと心配しています」(エルシリビーニーさん)
アラビア語版のゲンは、先月、現地の出版社から2000部発行されました。今回出版されたのは全10巻のうち第1巻だけですが、エルシリビーニーさんは、「アラブの人々に平和を呼びかけるため、全巻翻訳したい」と話しています。
はだしのゲンは、これまでに世界21の言語に翻訳されています。
(2015年2月17日、MROテレビ「あさチャン!」より)