本年2月にNPO法人はだしのゲンをひろめる会から『はだしのげん』英語版を寄贈したインド・タミルナードウ州の日本山妙法寺・寺院の石谷政雄住職からこの程、お礼状が届きましたので本会ホームページに紹介します。
南無法蓮華経 合掌
日本山妙法寺南天竺 サンカランコービル道場
石谷 政雄
拝啓
初めてお便りさせていただきます。
この度、英文の「はだしのゲン」全10巻をお送り賜わりまして、誠にありがとうございます。かねてより、印度の人々に原爆の恐ろしさ、広島、長崎の惨状を伝えたいと願って、毎年8月6日前後には、近在の小、中、高、大学等を片っ端から尋ね、大きな原爆写真パネルを何枚も持参し、見てもらい、このような悲惨なことが二度と起こらないように、平和を祈りましょうと、教室や講堂でお太鼓を打ち、お題目をお唱えして参りました。
「さだ子」のお話は知っている子が多いのですが、「はだしのゲン」も読んでもらいたいものと思っていたので、帯広の大島氏にお願いしたところ、何と金沢の方からそれも10巻も揃ってご寄贈賜りまして誠にありがたく、衷心より厚く御礼申し上げます。まだこの本をどのように活かして使わせていただくか判っておりませんが、印度の人々に平和を働きかけるため役立たさせていただきます。
仏教の一番大切な教えは「不殺生」であります。つまり、「アヒンサー」です。殺されても殺してはいけないのです。自衛は許されるなどと言う日本の風潮は、精神の堕落を感じさせます。守るも、攻めるも人殺しに変わりありません。ましてや核の有る現在、戦をすれば、守るどころか、人類の滅亡を迎えてしまいます。いかなる人にも仏性は秘められていることを信じ、全ての人を敬っていくより平和の道はありません。
御礼として、佛法からの平和の提言を申しそえさせていただきました。
敬具 合掌
浅妻様、皆様