活動

原水爆禁止2024年世界大会・国際会議 開会総会(2024年8月3日、広島市内)

 

 原水爆禁止2024年世界大会・国際会議 参加報告

被爆者と共に、核兵器のない平和で公正な世界を

人類と地球と未来のために

                              江守 道子

 8月3日・4日広島で開催された原水爆禁止世界大会・国際会議の1日目を、事務局の大田健志さんと共に参加。「被爆者と共に、核兵器のない平和で公正な世界を-人類と地球と未来のために」のテーマを掲げ、高らかに開会宣言され、海外代表の紹介や議長団の紹介がされました。

 最初に主催者の運営委員会共同代表、野口邦和氏から「高齢化した被爆者が願う、生きている間に核兵器のない世界の実現に向け、核兵器禁止・廃絶を求め、草の根からの国際的な共同行動“平和の波”を全国から世界に向け、核兵器の禁止、廃絶の流れを促進する、そして政府に核兵器禁止条約参加と平和外交に迫る」という力強いメッセージが伝えられました。その席で、ベトナム国家主席、アイルランド大統領はじめ、広島、長崎市長など国際社会からも多くの連帯を示すメッセージが読み上げられました。

第一セッション「被爆者の声を世界に」

 第一セッション「被爆者の声を世界に」では、被爆者からの現状や闘いの報告。日本被団協事務局長 木戸季市氏は5歳で被爆し、命を取り留め、戦後、原水禁運動に携わり、「原爆は人間として死ぬことも、人間らしく生きることも許さない絶滅だけを目的とした“狂気の兵器”である。そして、岸田首相は8割近い国民が“核兵器禁止条約に署名批准せよ”という声を無視。」しかし「日本の現在、未来を決めるのは首相ではない、国民である」という力強い言葉が述べられました。また、朝鮮半島被爆者である朴貞順氏は広島へ行けば仕事があると一家で移り被爆。倒壊した家からはい出て、翌年帰国したが住むところもなく家族はバラバラになり、さらに1950年に始まった朝鮮戦争で、2度目の戦争を体験。「戦争は反対、核兵器は絶対に使ってはいけない」と強く訴えていました。

 マーシャル諸島代表のアバッカ・アンジャイン・マディソン氏は「アメリカは13年間に67回の原水爆実験を行い、世界で最もガンの発生率が高い国の一つになった」と健康被害を報告。また、広島・長崎で放射性物質を含んだ「黒い雨」を浴び、健康被害に苦しみながら「被爆者」として認められない人々が、今なお被爆者健康手帳の交付を訴えて裁判を闘っている報告もありました。

第二セッション「核兵器のない平和で公正な世界を」

 第二セッションでは「核兵器のない平和で公正な世界を」をテーマに、アメリカの平和・軍縮・共通安全保障キャンペーン議長のジョセフ・ガーソン氏が、ソ連のウクライナ侵攻、イスラエルのガザ地域におけるジェノサイドを例に、世界はかってない危険な状況にあるが、全米のキャンパスでは学生たちがガザでのジェノサイドを止める大規模なデモやキャンプを行い、アメリカでも新しい世代から平和運動家が誕生する希望を報告。

 核軍縮キャンペーン(CDN)事務局長 ケイト・ハドソン氏はZoomを通して、ロシアのウクライナ侵攻がロシアとNATO間の戦争に発展する可能性やイスラエルがガザでパレスチナ人を大量に殺戮している現状に、どうすればこれらの戦争を終わらせ、拡大を防げるかを報告。ただし、現実はNATOサミットで核戦略の近代化を推進し、軍事費も増加の一途をたどっていると懸念。イギリスではアメリカが核兵器を持ち込もうとしているレイクンヒース空軍基地で、ピースキャンプを実施し、世論の大きな支持を得て多くのメディアでも取り上げられ、今後も市民運動を通じて核兵器廃絶に取り組んでいく決意を述べられました。

第三セッション「市民社会の連帯と運動交流」

 第三セッション「市民社会の連帯と運動交流」では、アメリカのレックス・アレックス氏が登壇。ニューヨーク州立大学を卒業したばかりの、この若い青年が前述のガーソン氏が紹介した一人だったのです。

 ピースアクション・ニューヨーク州立大学ボイコット、投資撤収、制裁キャンペーンの代表である彼は、今ガザで起きているジェノサイドに抗議し学生活動家たちが団結し「イスラエル軍に製品を供給している兵器企業やテクノロジー企業との提携、投資をやめるよう大学に要求。座り込みや学内キャンプなど数百人の学生が集まり声を上げ、全米70か所以上に行動が広まった」と力強く発言し、声を上げる若者に会場からひときわ大きな拍手が沸き起こりました。

『Barefoot Gen』を国際会議の参加者に寄贈を呼びかける筆者(中央)

 漫画『はだしのゲン』寄贈を呼びかけ

 その後、私は、「はだしのゲンをひろめる会」を代表し、漫画『はだしのゲン』の寄贈運動を報告し、また希望者への声がけを行いました。アレックス氏をはじめ、数件の寄贈申し込みがあり、これからも「はだしのゲン」が核兵器の非人道性を世界に発信し続けることを心から願ってやみません。

 (核戦争を防止する石川医師の会代表世話人)

 NPOはだしのゲンをひろめる会も参加している反核・平和おりづる市民のつどい実行委員会が石川県庁19階展望ロビーで開催した「平和のパネル展2024」に寄せられた感想・メッセージを紹介します。

平和のパネル展2024 感想・メッセージ(115通)

展示内容    日本原水爆被害者団体協議会「原爆と人間」パネル(30枚)

             広島市立基町高校の高校生が描いた「原爆の図」拡大パネル(20枚)

      平和の子ら委員会「たみちゃんのノーモアヒロシマ」紙芝居パネル(16枚)

      原水爆禁止日本協議会「核兵器禁止条約とは?」パネル(4枚)

開催期間  2024年8月2日(金)~16日(金)

開催場所  石川県庁 19階展望ロビー

主    催      反核・平和おりづる市民のつどい実行委員会

事 務 局      石川県生活協同組合連合会

 

【メッセージ用紙に書かれた子どもたちの感想】

・せかいがへいわになりますように。はむすたーがへいわになりますように。

・このへいわがずっとつづきますように。せんそうがなくなりますように。世界のみんながしあわせになれますように。じしんとかのさいがいがすくなくなりますように。  

・もうせんそうがおこってほしくないです。  

・ぜったいにげんばくやせんそうしないでくださいおねがいします。 

・もうせんそうがおきませんように

・けんかだめ なかよし 

・せんそうがもうおこってほしくないです。  

・げんばくがおとされたら自分がしんでしまわないように  

・へいわ  

・へいわおねがい  

・せんそうがおこらないようにもうひとが死なないように  

・せんそうがおきませんように  

・にどとせんそうがおきませんように。  

・戦争はもう二度とあってはいけないものだから何かできることがあったらやりたいと思いました。もっと戦争について知りたいです。  

・せかいがしあわせになるようにせかいをきれいにするみんなのためにしあわせもこころもいいきもちにする。  

・せんそうとあらそいのない国でしあわせにくらしたい。  

・平和を大切にしたいです。  

・世界平和 お母さんにもっとごはんをつくってほしいと思いました。 

・私は今日始めてげんばくドームのことを知りました。広島県ではこんなことがおきていることが私はまだ生きていませんでした。今日せんそうがおきてたくさんの人がひがいにあってせんそうは今のじだいにすることでは×

・せんそうがおきませんように  

・せんそうや、じしんや、げんしばくだんが、二どとおきませんように   

・ばくだんがあんなにまっかだったなんてしらなかったけどキノコ雲のかたちたってはじめて知った。

・ぜったいにせんそうで苦しむ人たちをなくして、平和なせかいになったらいいな〜

・げんばくはこわいものだと思っていたけどこれだけの人の死やひがいがあるとはしらなかったです。こんなことがおこりませんように   

・へいわになりますように  

・けが人や死人がでないような平和な世界になってほしいです。  

・せんそうにあった人のなかで人がなくなって、さびしいしごはんもたべれないし、おふろも、はいれないからえいようもすいぶんも、かわのみずのなかにはばくだんのあぶらがはいっているのに、むらのひとはそれをのんでおおぜいしぼうする。なんてかなしい。ぜつぼうするほどかなしいです。

 

【今年のパネル展に寄せられた感想・メッセージ】

・戦争反対 平和が一番!!

・ずっと平和な世界が続いてほしい。今も戦争している国がどこかにあるから「ずっと」は少し違うかも知らないけど、平和であってほしい。お願いします。  A

・なぜ人間は同じ過ちを繰り返すのか。

・平和が一番

・平和こそが幸福と繁栄を約束する

・戦争からは何もうまれない。平和な世界を願います。  

・今も世界のどこかで戦争が続いています。また核保有国も現存しています。広島、長崎の原爆投下の恐ろしさは絶対に起こしてはならないと皆願っているはずなのに。でも本当に恐ろしかった事実、苦しみ、悲しみを知らない世代が増えている日本。もっともっと今回のような企画を沢山の場所で開催して決して忘れてはならないことと思います。

・戦争はたくさんの笑顔を失う、悲しいものだと改めて感じました。

 

・最近、戦争のこととか、テレビで放送されなくなって、段々と忘れていくこととかもあったけど、実際にあったこの歴史は絶対に忘れたらダメだし、新しい世代に伝えていかなければ消えていくかもしれないから、こうやって絵や、展らん会で知ってもらうことが大切だと思いました。もっと世の中の人に知ってもらい、二度と、おこらない様に平和に暮らせる未来でありたいです。

・パネル展示はすごく怖かったのですが、平和について改めて考えることができました。子供時代にも勉強したことはありましたが、大人になってからもう一度このような体験ができて良かったです。新しい世代の子供たちも、安心して暮らせる世界になってほしいです。

・1枚1枚の紙芝居の絵に込められた想いと工夫に感銘を受けました(8/6)毎年の企画ですが、今年もまた新鮮な感動がありますね。高校生の絵展はやはりひきこまれます。 (Y.N)

・戦争経験者ではありませんが、広島原爆の映像や本、写真など見ました。80年程前の日本で本当に起きたこと・・・正直目をそむけてしまうことも。被爆して、苦しい思いをした方たちのことを思うと、やはり決して忘れてはいけない。この先もずっとずーっとこの惨事を忘れてはいけない、伝えていくこと。心より本当に本当にお悔やみを申し上げます。言葉があっているか・・・ですが、どうか今は安らかに。(30代女)

・あたり前の日常が一番の幸せ。戦争は日常をこわしてしまう。なくしてしまうもの。

・うちの子の小さい頃は平和の映画を見る会などがあったけど、今はどうなっているのだろう。小さい時から平和を考える機会があるといい。

・孫娘と一緒に来ました。今日は盆休み中であり、来場者が多いようです。しっかり心に刻んでほしいものです。

・これからもっとお母さんのごはんをかみしめてたべるようにする。生きている間人生楽しもうと思わされました。

・武力で何も解決しない。目には目を、歯には歯をでますますエスカレートし、終結しない。話し合うこと、互いを認めることが大事だと思う。

 

・普通に生活していると忘れてしまう戦争のこと・・下の世代に受け継いでいかないといけません。紙しばいで当時の様子や人の思いを知ることができました。こうして知る機会をつくることは大事ですね。

・戦争も原爆も絶対ダメ!と叫ぶ小さな声を集めて集めて大きな声にしよう。そして国中へ、世界中へ届けよう!

・岸田さ〜ん、辞めるなら「核兵器禁止条約」に署名してからにしたらどう?それくらいの仕事はしなさいよ!

・戦争がおきませんように  

・なぜ戦争が起こるのか考えてみよう。人が人として生き抜くことの大切さをもう一度考えてみよう

・「原爆と人間」パネルに追加されていた主催者一口メモをしっかり読ませてもらいました。79年前の出来事として知るだけでなく、今を生きる私達自身の問題として、核兵器廃絶を求めて声を上げていきましょう

 

・平和を大切にしたいです。(m・k)

・戦争で良かったことなど無い!人間は気づくべきです。あらためて思いました。

・二度と戦争が起きませんように!   

・戦争で問題が解決することはないとわかっているのになぜ権力を持った人たちは戦争したがるのか。いいかげんにしてほしい。

・今の日本は、沢山の戦争犠牲者のことを忘れ、又戦争へ進む間違いをおかそうとしている。考え直して欲しい。

・ルーズベルト・トルーマン等の狂った政治家の非人道な行為に、亡くなった方々の無念さが感じられます。核を落とされた日本が、いまだに米国の核の傘の下にいること、又、守られているという間違った考え方をしている政治家に対して疑問を思う。

・ひなのとあやかが俺なしじゃ生きられないような世界になりますように。

・希望を持ち続ける

・戦争反対!子どもに平和な世界を。

 

・核兵器絶対反対です

・絵を見ても、文を読んでも想像がつきませんでした。平和ボケってこういうことなんだろうなと思いました。知らないじゃすまされないけど難しいなと思いました。   

・一瞬にして日常をこわす武力にNOを!悲惨な戦争を二度とさせないためにもっと学んで活動を広げたい。

・貴重なご本を展示、紹介していただいてありがとうございます。

・「タケノコごはん」のご本が好きです。絵も、言葉も、とてもいいです。

 

・今年も平和のパネル展をありがとうございます。平和な世の中のために、一人一人が活動を続けましょう。2024.8.13

・世界中の人々が安心して暮らせる社会になりますように。  

・みんなでもっと関心を持って、次の世代の人、それ以上まで全員で戦争なくしていこう!

・Peace for everyone!  Stop wars!

 

・戦争のない平和な社会が続いたらいいと思った。  

・世界平和❤️

・“戦争はこわい”’戦争はいやだ”の思い(平和のタネ)があれば、いつか芽吹く。我子は40代、こわくて近よりたくないという時期もありましたが、子育ての柱にしっかり平和の思いをたてています。大人が「戦争はいやだ」を何度も何度もくりかえすことでつないでいけるのかなと思います。

・一つの国がおとした核が一つの町や一つの国をこわすと改めて思った。戦争はやめてほしい。  

 

・戦争大大大大大大反対です!戦争はやめましょーう   

・毎年拝見してますが、年々受ける印象も強烈なものになって行きます。絵ではなく、”現実”だった!大切に継承して行きましょう。

・戦争反対 世界平和 2024.8.13

・戦争反対!!

・昨年見に来た孫は今年4年生。「はだしのゲン」を一生懸命読んでいます。「何か思うところあるみたいよ」と娘が言っています。今まで図鑑のような本ばかり読んでいるように見えましたが、何かが芽生えているようでうれしいです。やわらかな子どもの心に平和のタネまきをしたいものです。

・亡くなった父や姉にすすめられて何年か足を運んでいます。ここに来てこの展示を見てつらくても目をそむけてはいけないと毎回思います。お世話をしている方々に感謝します。どうぞいつまでも続けてください。  

・戦争をしても人が犠牲になるだけだから世界から戦争が消えて欲しい。子どもが戦争に行かなければならなかったり、しなくなればいいのに。今の核は、地球ごとなくなるかもだから、みんな平和になりますように。 

 

・アメリカの人はどれだけのいのちをうばったか。

・たとえ経験はしていなくても、被爆国に生まれたということが、大きな事実としてあり、知ることで、まわりの人や、子、孫たちに伝えねばという責任のように感じる。でもどんな方法で伝えればいいのか、本当にちゃんと伝えることができるのか・・。まだ迷い考えている自分がいる。お世話してくださった方、いつもありがとうございます。

・戦争のない平和な世界になるといいな〜

・戦争反対  

・この先もずっと戦争ことを伝えていってほしいです。小さな子供達にも・・平和でありますように!!

・核があるだけで勝てる戦争 反対    

・今日は8月15日という日、そして展示は明日までなので、次々と来られる人がとても丁寧に観ていらっしゃるのが印象的です。

・戦争反対 国と国、人と人とを尊重し合う  

 

・今も戦争が続いている。このような思いをする人がいない平和な世の中になって欲しい。

・戦争してはならない、と改めて強く考えさせられました。世界中の人たちが安心して過ごせる平和な世界になることを願います。

・平和のバトンがつながると良いなと思いました。せんそうはしてはダメとおもいました。なにもいえないくらいです。

・日本人の味わった苦しみを、アメリカ人にも苦しみを味わってほしいです。戦争反対  

・南無阿弥陀仏 今の平和に感謝 本当に感謝しかありません。すべての国や世の中が平和で暮らせますように。 

・世界平和

 

・人間は戦争を止められないということを痛感しています。何かできることはあるのかなと思います。

・人を人として尊重し、命と引き換えに得られるものは正義ではないということを当事者でなくても伝え続けること⭐︎平和への第一歩。

・毎年来るようにしています。改めて戦争の非人道さを心に刻むために!戦争のない世界が来ますように!

・戦争のない世界を願うばかりです。現状は戦争が起きていて悲しいですが、NO  WARの気持ちを持ち続けたいです。

・戦争を知る人は、減っていくだろうけどみんなにつなげていきたい。戦争✖️

・世界平和が訪れますように!皆が幸せでありますように!

・原爆の絵 初めてみました。次の世代にバトンをつなげる運動が、こんなにも大きなメッセージになるのか、と感動しました。

・人が人として生きる、そして人が人として死ぬことのできる世界を。あたり前の願いなのに、それがかなわないことがある。やめよう核。

・平和こそが、私達が幸せに生きていくための宝です。

・原爆の絵 何度見てもこの世のものと思えない悲惨な 今ある小さな幸せを大切に改めて考えさせられます。”皆に幸あれ”

・戦争は何のためにするのでしょうか?人の命を何だと思っているのでしょうか?日本はまた戦争しますか?

・おじさんが戦争反対を言ったら刑務所へ行かされた。あの戦争中、もっとこういう人がいればよかったのに・・・戦争反対!

 

【8月6日、スペシャルイベント参加者の感想】

〇照田さんのお話をお聞きしてから、紙芝居の絵を改めてよく見ました。戸のすきまから入りこむ雪、9の字の中に細かい文字で言葉が・・・ラストの場面、戦争の渦に巻きこまれないよう、手をつないで守る!泣きながら帰って来たおねえちゃんの姿勢。その周りがただの黒い背景ではない。他にも!すばらしいです!

〇「たみちゃんのノーモア・ヒロシマ」の紙しばいを作るにあたっての作者の思いを知ることができて今後も戦争について語りつぐこと知ること伝えることの大切さを再認識できました。戦争は絶対にしてはいけないこと。この思いは忘れてはいけないと思います

〇8/6  紙芝居上演ありがとう!しょうださん、絵を完成させるまでのたくさんのご苦労、ありがとうございました!

〇青い、太い9の中に小さい小さい「センソウホウキ」の文字!遊び心もいっぱい!でも実現させましょう!

〇8月6日広島の日のスペシャルイベント、とっても良かった!紙芝居は短縮版でしたが、充分に伝わりました!

〇広島や長崎ではなく、金沢で被ばく者の方のお話を聞けてよかったです。うらみからは何も生まれないという参加者のコメントも印象に残りました。

〇8月6日、広島に原爆が投下された。たみちゃんのノーモア広島の紙芝居を見て平和について考えた。平和憲法9条を守ります。

〇「たみちゃんのノーモア・ヒロシマ」紙芝居。かぶりつきで観たことがなく、8/6にしょうださんのお話をお聞きし、今日間近かに1つ1つみると細部がすごいことに気づきました。ありがとうございました。

               (まとめ  反核・平和おりづる市民のつどい実行委員会)

ピースボード・おりづるプロジェクト 報告

ガレキに絵を描くプロジェクト写真展

シリアの市民芸術家団体【希望の筆】による写真パネルの1枚

 市民芸術家団体【希望の筆】が日本国内で実施した”ガレキに絵を描くプロジェクト紹介”の写真パネルをお借りし、ピースボートクルーズ船内で写真展を実施しました。写真パネルとともに、希望の筆に関わっているシリア人ジャーナリストのナジーブ・エルカシュさんのインタビュー記事も掲示し「なぜこのプロジェクトが始まったのか」「今(日本国内で写真展実施時)のシリアはどうなっているのか」も伝わるような内容にし、多くの方に観てもらえるよう、説明文は船内で使用している4言語(日本語、英語、中文、韓国語)に翻訳し、人の通りが多い共有スペースに4日間展示しました。準備をしている最中から「なんの展示が始まるんですか?」と声をかけてくれる方や、その声掛けをきっかけにそのまま展示準備を手伝ってくれる方もいらっしゃいました。

 一緒に準備をしてくれている乗船者

 展示スペースの近くにあるソファと机には、おりづるプロジェクトメンバーの小川忠義さんが持ってきた漫画「はだしのゲン」やシリアに関する書籍などを置き、そこを通る人が自由に閲覧できるようにしました。写真パネルや書籍を閲覧している方とお話していると「展示されている写真を見たことで、当時報道されたニュースを思い出した」という方や、「はだしのゲン」という自分が知っている漫画の絵が描かれていることでシリアに親近感を覚えてくれる方などがいらっしゃいました。

 

 展示期間中の様子

 105日あるクルーズ期間で考えるとあっという間の4日間でしたが、今回の写真展をきっかけにシリアに想いを馳せてくれる方が増えたのを感じた展示期間となりました。     

          (文・橋本舞)

ピースボード・おりづるプロジェクト

ヒバクシャ地球一周 証言の航海の報告

 2024年7月26日早朝、18か国21寄港地をめぐる地球一周の船旅を終え、パシフィックワールド号が横浜に帰港しました。105日にわたって船内や寄港地で、対話と平和への訴えを続けた「ウクライナ・ユース・アンバサダー」と「ヒバクシャ地球一周 証言の航海(おりづるプロジェクト)」のメンバーが、活動を報告しました。

 記者会見には、「ウクライナ・ユース・アンバサダー」プロジェクト実現に協力いただいた駐日ウクライナ特命全権大使コルスンスキー・セルギー氏や、共に地球一周したパシフィックワールド号のビクター・アリモフ船長も参加し発言しました。

おりづるプロジェクト・コーディネータ 橋本舞さん

 ウクライナの若者とヒバクシャを乗せて、ピースボートVoyage117が横浜に帰港しました。おりづるプロジェクトのコーディネータとして乗船した橋本舞からは、地球一周した田中稔子さんと小川忠義さん、ユースの2名に加え、長崎で被爆された田中煕巳さんや、米国ネバダ州の核実験の被害を受けたメアリー・ディクソンさんも一部の区間で乗船しプロジェクトに参加したことが報告されました。

 4年ぶりとなったクルーズでのプロジェクト実施にあたり、まず12カ国12都市での活動に重点を置いたといいます。船内での企画については、「今後に向けて、日本によるアジア諸国への侵略の歴史なども含めて、多国籍の乗客との共通認識を築いていける形を目指したい」と語りました。

 また、被爆証言の伝え方について、「被爆当時のことを話すだけでは過去のことになってしまう。日本を最後の被爆地にするために、いかに若者にメッセージや未来をつないでいくか」と模索した結果、ユースと共に証言活動を作り伝える形に辿り着いたことを説明しました。

 

 広島で被爆した田中稔子さん

 6歳の時、広島で被爆した田中稔子さんは、英語での活動も含め、日本国内外やピースボートで多くの証言活動を行ってきました。

 今回の船旅では、「クジラが潮を吹くところを見ました。その時デッキでは、多様な言語で歓声があがりました。同じ感動を、国籍を超えて仲良く分かち合ったのです。私はそこに人間本来のもつ本当の平和を見ました。」

 過去の日本軍によるアジア侵攻についても忘れることなく、心温まる交流を積み重ねながら、核兵器の恐ろしさを伝え続けていきたい、と今後の活動への決意を伝えました。また、共に旅をしたユースの2人や小川さんのお孫さんのような、同じ思いをもつ若手には、それぞれが持つツールを使って、核廃絶の活動を続けていってもらいたい、と締めくくりました。

 

 長崎で被爆した小川忠義さん

 小川忠義さんは、11か国で14回の講演を行い、約1000名の方に参加していただき、それぞれの場所で温かく歓迎を受けたことを報告しました。そして、数ある活動の中で、ニューヨークでの出来事を紹介しました。

 海外での活動では「日本に原爆を落としたアメリカのことをどう思うか」とよく聞かれるので、逆に、米国が原爆を落とした日本をどう思っているかを質問してみたといいます。一瞬の沈黙の後、ある女性から、「優しい文化と美しい風景は好きだが、核廃絶に後向きな日本政府は核保有国である米国政府となんら変わりなく尊敬はできない」という回答があったそうです。期待した答えとは少し違ったものの、ひとつのエピソードとして印象的だったといいます。

 小川さんはこれから、この3ヶ月間の活動について整理をして、今後の活動に活かしていきたいと述べました。

ユース特使の中国出身のロンユアン・フアンさん

 「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」ユース特使として乗船した中国出身のロンユアン・フアンさんは、活動を共にする中で、被爆者の訴えは「平和は人類にとって、魚にとっての水のように不可欠である」ということだと理解しました。

 中国の深圳の受け入れ団体の方が核廃絶について「夫婦関係のように、時折喧嘩することはあっても引っ越しはできないので、両国の関係をうまく処理するしかない」と表現したり、フランスでは核兵器を支持する市民も多く、医療や教育よりも核兵器の研究に多くの予算が充てられていることなど、様々な見解に出会ったエピソードも紹介しました。

 3か月の活動を経て、「自分と異なる意見に出会ったらまずその背景を考える批判的思考を養うこと、そして、政治活動に積極的に参加して意思決定できる立場を目指すこと」が重要だと考えるようになったと報告しました。     (文・橋本舞)

 

【注】4月13日、横浜港を出航したピースボードの「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」(通称 おりづるプロジェクト)が3か月余かけて18か国21寄港地をめぐる船旅を終えて、7月26日、横浜港に無事帰港しました。

 本会からピースボードに寄贈した漫画『はだしのゲン』(日本語版、英語版、中国語繁体字版)をこの船旅で紹介いただきました。

 上記のレポートはおりづるプロジェクトのブログhttps://hibakushaglobal.net/から転載しました。

    NPO法人はだしのゲンをひろめる会も参加している「反核・平和おりづる市民のつどい実行員会」が毎年8月に石川県庁19階展望ロビーで開いている「平和のパネル展」の開催案内です。

印刷用PDF:257KB

 

 NPO法人はだしのゲンをひろめる会も参加している「反核・平和おりづる市民のつどい実行委員会」が毎年夏に金沢市卯辰山玉兎ケ丘の「平和の子ら」像前広場で開いている「ピースディ」の開催案内です。

印刷用PDF:283KB

 

 

神田香織【ゲンの翼】 (youtube.com)

 中国語版翻訳者の坂東弘美さんが取材・編集・制作されている「ゲンの翼」20作目の出演は、講談師の神田香織さんです。この度、プロジェクト・ゲンHPに「はだしのゲン」を語り続けて38年の神田香織さん編がアップされましたので本会HPに紹介します。

 

 

このYoutube動画「ゲンの翼」(20作品)は、本会HPのトップ画面にすべてアップしてあります。トップ画面の該当ページをクリックする方法でも閲覧できます。ぜひご覧ください。

 

能登町の小中学校に『はだしのゲン』を寄贈

   核戦争を防止する石川医師の会

 核戦争を防止する石川医師の会(以下、反核医師の会)では、核戦争よる被害の実相を伝える図書として漫画『はだしのゲン』(以下、ゲン)を石川県内の小・中学校に寄贈する活動を2011年から各市町教育委員会の協力を得て実施しており、これまで寄贈済が14市町、寄贈不要が3市町、未寄贈が2市町(珠洲市、能登町)です。

眞智富子教育長㊨に『はだしのゲン』を手渡す横山加奈子さん

 ゲンは被爆の実相を伝えるだけでなく、作者・中沢啓治氏の「踏まれてもまっすぐに伸びる麦のように、強く生きよう」、幾多の困難を乗り越える姿が描かれています。反核医師の会では元旦の能登半島地震で大きな被害があった子どもたちを元気づけてくれるものと、能登町教育委員会に働きかけて今回のゲン寄贈が実現しました。

 能登町教育長との懇談

 6月10日能登町教育委員会を訪問し、小学校5校に日本語版を、中学校4校に日本語版と英語版を、町立中央図書館に日本語版をそれぞれ寄贈しました。英語版はNPO法人はだしのゲンをひろめる会(以下、ひろめる会)の提供です。

 寄贈式には、教育委員会から眞智富子教育長、河崎恭子事務局長、反核医師の会から横山加奈子副代表世話人、小野栄子事務局員、ひろめる会から神田順一事務局長が出席しました。

 眞智教育長からは「子どもたちはゲンの日本語版と英語版を対比して見ることができるので興味を持ってくれると思う」「非核三原則にある通り、恒久的平和を子どもたちに引き継いでいきたい」「私は中学生の修学旅行で広島に二度引率したことや広島原爆資料館の派遣事業を利用して被爆者を迎えてお話していただいたこともある」「ゲンに触れることにより、平和を考える機会になることが期待できる」「子どもたちはそれぞれの発達段階に応じた読み方をすると思う。そこは子どもたちの力を信じたい」「教員にはゲンをどのように活用できるか考えてもらいたい」などゲンの寄贈を受け入れた思いをたくさん語っていただきました。

『Barefoot Gen』を手渡すのは神田順一さん

 私たちからはゲンの利用方法について、保健室に置いていたらよく読まれていたとか、石川県立図書館にもゲンを寄贈したが、配置場所が民族差別等の社会科学分野であり、子どもたちが閲覧できにくいのは問題と指摘したところ、教育長からは「各学校には子どもたちが手にとりやすいコーナーに置くように伝えたい」と話されました。

 全自治体への寄贈が目標

 反核医師の会では、県内全ての自治体へのゲン寄贈を目指しており、今後は未寄贈の珠洲市、寄贈不要と回答された3市町(小松市、津幡町、羽咋市)への働きかけを進めていきます。さらにこの取り組みを開始して13年経過しているため、これまでの寄贈先での利用状況調査や2巡目の寄贈活動も検討しています。

 昨年、都道府県立図書館へのゲン所属・寄贈希望アンケートでたくさんの寄贈実績があったひろめる会では、今後は県内の公立図書館へのアンケート活動を検討しています。      (まとめ 神田順一)

写真左から小野さん、横山さん、眞智教育長、神田さんが揃って記念撮影

 

国際交流NGOピースボートに『はだしのゲン』寄贈報告  

 漫画「はだしのゲン」連載開始50周年記念事業は、今年3月末まで継続することになっています。この度、記念事業の締め括りとして、はだしのゲンをひろめる会から国際交流NGOピースボートに『はだしのゲン』日本語版、英語版、中国語繁体字版の3セットを寄贈することができ、4月出航のピースボート〝おりづるプロジェクト〟(ヒバクシャ地球一周 証言の航海)にて活用していただけることになりました。この経緯を以下の二人のワタナベさんのメールにて紹介します。

【ANT-Hiroshima  渡部久仁子さん】2024年3月4日、メールより

 4月のピースボートでは、被爆者の方々が数多く乗船され、〝おりづるプロジェクト〟と称して世界各地で被爆体験講話がおこなわれます。船上でも、被爆者の証言や交流、学習会などが企画される予定で、そのなかには、「はだしのゲンが見たヒロシマ」の上映やシリアの瓦礫に描かれた「はだしのゲン」のパネル展なども行われます。

 きっかけは、長崎での展示&上映会に乗船予定の被爆者・小川忠義さんがいらっしゃったこと。自分の証言だけでなく、この映画を観てもらいたい、パネル展示を船内でしたいとおっしゃられ、問い合わせと協力依頼がありました。連絡をくださったのがICANのことなどで一緒に仕事をしたことがある、〝おりづるプロジェクト〟責任者の渡辺里香さんでした。今回の寄贈で、乗船中に「はだしのゲン」を読んでもらえる機会をつくることが出来ることになりました。「はだしのゲン」で何かをしたら、〝おりづるプロジェクト〟のブログにアップしてくださるそうです。https://hibakushaglobal.net/

   また、帰国後にフィードバックもいただけるとのことでした。有難いご縁をいただいたと感謝しています。そして、ゲン愛のつながりでいろんなことができることになって感激です。

 「はだしのゲン」50周年の締めは、やっぱり世界に羽ばたく・・・

 

【ピースボート 渡辺里香さん】2024年3月7日、メールより

 この度は、石田優子さん、渡部久仁子さんのご紹介/ご配慮で弊団体に「はだしのゲン」(日本語版、英語版、中国語繁体字版)を寄贈頂き、心から感謝申し上げます。先日、事務所で受け取りました。ありがとうございました。国内外に原爆被害の実相と核兵器の非人道性を伝え、核兵器廃絶と平和への思いを継承するために、大切に、そして広く活かして参ります。

 今回の船旅は、4月13日から始まる3か月間のもので、被爆者3名(1名は部分的)、ユース特使2名、核実験被害者1名(米国からメキシコ間)と共に、実施します。

https://hibakushaglobal.net/2024/02/28/beyond_borders_and_generations

 乗客1400名のうち、400名くらいは日本以外からの乗客です。(中国、韓国、マレーシア、シンガポール、台湾、タイ、香港、米国、ニュージーランド、オーストラリアなど)彼らにもゲンの存在が知られ、一緒に核なき世界に向けて考えていけたらと思っています。

 船の上、または寄港する場所での活動をブログで発信していく予定ですので、ご注目頂けますと幸いです。(https://hibakushaglobal.net/category/hibakusha-project/

 はだしのゲン関連の企画をする際には、貴団体のお名前も出させて頂くつもりです。

 最後になりますが、今回の3か月の船旅の終了後も、そのまま船の上で保管させて頂き、より多くの人に読んで知ってもらおうと思います。

貴団体の活動に心からの尊敬を示しつつ

ピースボート 渡辺里香、橋本舞

(今回のおりづるプロジェクト担当者)

NPO法人はだしのゲンをひろめる会では、被爆の実相を子どもたちに伝えるために、漫画『はだしのゲン』(全10巻)を石川県内の小・中学校に寄贈する取り組みを、核戦争を防止する石川医師の会と共同で取り組んでいます。

11月29日には穴水町教育委員会を訪問し、小学校2校に日本語版を、中学校1校に日本語版と英語版を1セットずつ寄贈しました。(日本語版は医師の会から、英語版はひろめる会から寄贈)

寄贈式には、教育委員会から大間順子教育長と事務局、ひろめる会から事務局長の神田、医師の会から事務局の小野さんが出席しました。大間教育長はご挨拶一つで場がエネルギーに満ち溢れるようなとてもお元気な方で、楽しい懇談となりました。

穴水町教育長の大間順子氏(中央)、ひろめる会事務局長の神田(右端)、医師の会事務局の小野さん

◆医師のメッセージを伝え、配架の工夫を要望

式の冒頭、医師の会からは『はだしのゲン』寄贈運動の経過と寄贈に込めた医師のメッセージを伝え、ひろめる会からは活動紹介とともに、「是非子どもたちの目に留まるような配架を」と要望しました。熱心にメモを取りながら聞いて下さった教育長は、12月の校長会で2団体からのメッセージを直接校長に伝えること、そして配架の件も学校司書(小中学校・計3校に一人)に伝えることを約束してくださいました。

◆「読書は心の投資」

穴水町の学校では「読書は心の投資」として、読書習慣を大事にしているそうです。「はだしゲンは、きっと皆が進んで手に取ってくれるはず!」と、寄贈を大変喜んでいただきました。また、英語版は中学校に寄贈したものですが、「先に小学生に英語版を見せてあげたい。英語版のゲンに触れることで、子どもたちは他の英語の本にも興味を持ち、世界が広がるはず」と、英語教育に力を入れている様子も報告されました。

寄贈式には、北陸中日新聞のほかケーブルテレビの取材もありました。これらの報道によって、学校以外でも『はだしのゲン』が読まれる機会が増えるのではないかと期待しています。

◆ 県内14市町100校に寄贈

寄贈式のセッティングは意外に時間と労力を要するものですが、その報奨は何倍にも大きくなります。教育長等の熱意と実践に触れることができ、ひろめる会の理念と活動、また作者・中沢啓治さんが『はだしのゲン』に込めたメッセージ等を直接お伝えできる貴重な機会にもなります。充実した懇談を終えた時にはいつも、子どもたちが真剣に、時に笑いながら『はだしのゲン』を読む姿が想像できて、次の寄贈への励みにもなっています。

核戦争を防止する石川医師の会と共同の『はだしのゲン』寄贈運動は、穴水町への寄贈で石川県内14市町100校(日本語版101セット、英語版12セット)となり、未寄贈の自治体は珠洲市、能登町の2か所になりました(3自治体は寄贈辞退)。2024年はこの2自治体への働きかけが焦点になります。来年の報告を楽しみに待っていてください!

はだしのゲン・紙芝居

出版物の紹介


はだしのゲン
『わたしの遺言』
 中沢啓治 著

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