「平和のパネル展2023」の見どころ

「平和のパネル展2023」の見どころ

神田 順一

 反核・平和おりづる市民のつどい実行委員会(代表・西本多美子、事務局・石川県生活協同組合連合会)では、金沢市卯辰山に「平和の子ら」像が建立された1989年8月からこの像前広場で「ピースディ」を、また2005年から石川県庁19階展望ロビーで「平和のパネル展」を毎年創意工夫しながら開催しています。

 私がこの実行委員会に参加したのは、核戦争を防止する石川医師の会が構成団体になった1999年から2013年まで、その後NPO法人はだしのゲンをひろめる会が構成団体になった2014年から現在に至っています。

 今年も7月29日(土)、「平和の子ら」像前で「ピースディ」を、8月2日(水)~16日(水)、県庁19階展望ロビーで「平和のパネル展」を計画しています。

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「平和のパネル展」の主な展示内容

〇 ヒロシマ・ナガサキ「原爆と人間」パネル(A2判 30枚)

 原爆の実相を知り、次の世代にも原爆の体験を受け継いでもらうことを目的として、原爆が投下された後の広島・長崎の様子を写した写真や絵のパネルで構成されています。

〇 ヒロシマの高校生が描いた「原爆の絵」(A2判 20枚)

 広島市立基町高等学校が、被爆者が高齢化するなか、被爆の実相を絵画として後世に残すこと、そして絵の制作を通して高校生が被爆者の思いを受け継ぎ、平和の尊さについて考えることを目的として2007年から継続しています。広島平和記念資料館に寄贈された「原爆の絵」をA2判に拡大したパネルを展示します。4年連続ですが昨年とは別作品。

〇 漫画「はだしのゲン」紙芝居 全5巻(絵と文:A3判 80枚)

 はだしのゲンをひろめる会が法人化した2013年から3年連続、初日にのまりんの紙芝居「はだしのゲン」上演があり、紙芝居の(絵と文)をA3判に拡大したパネルを展示しました。今年も漫画「はだしのゲン」連載開始50周年記念として紙芝居の(絵と文)を展示します。

 

 

初日は創作紙芝居「たみちゃんのノーモア・ヒロシマ」の完成披露

    

8月2日初日、オープニングセレモニーは紙芝居「たみちゃんのノーモア・ヒロシマ」の完成披露です。4歳のときに広島で被爆した西本多美子さん(元石川県原爆被災者友の会会長)の被爆体験や戦後の西本さん自身の被爆者運動、反核・平和運動の歩みを描いた紙芝居です。「平和の子ら」委員会が2年半かけて西本さんから聞き取り、紙芝居の台本を練り上げたものです。

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 石川県庁は2013年1月に現在地に移転した当初は、19階展望ロビーの利用法は未定でしたが、翌年度から公共施設の展示スペースとして各種文化団体や市民団体等の活動、発表の場として利用できるようになっています。

 今年は7月16日、「被爆ピアノとうたう会」が19階の交流コーナーで開かれ、28日には紙芝居「たみちゃんのノーモア・ヒロシマ」完成披露・記者会見も計画されています。市民団体に開かれた公共施設の展示スペースを活用した非核・平和を希求する活動を積み上げていきましょう。皆さんのご参加を期待しています。

(NPO法人はだしのゲンをひろめる会事務局長)

 

はだしのゲン・紙芝居

出版物の紹介


はだしのゲン
『わたしの遺言』
 中沢啓治 著

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