はだしのゲンをひろめる会第10回総会 開催報告

NPO法人はだしのゲンをひろめる会 10回総会  開催報告

ロシアによるウクライナ侵攻に対する抗議文も決議

 NPO法人はだしのゲンをひろめる会第10回総会を、5月29日(日)、石川県保険医協会会議室で開催しました。冒頭、白﨑良明理事長からは、現在のロシア・ウクライナ情勢に触れて、ロシアによる核の「使用の威嚇」、アメリカ側も核の配備など、核戦争が現実味を帯びており、危惧していること。一方で、6月には核兵器禁止条約の第1回締約国会議が開催されるなど、市民による国際的な流れは核廃絶に向かっているのも事実であり、当会としてもゲンを通じた市民ひとりひとりに被爆の実相をひろめる活動に尽力したいと述べられました。

 さて、2021年度の普及活動の特徴は、なんと言っても国内の平和博物館への寄贈でした。2020年度に引き続き、国内45カ所の平和博物館にアンケートを実施。その結果、15カ所への寄贈が実現しました。また、カフェへの寄贈(1カ所)も初めての取組でした。これまで寄贈先は学校や図書館が主でしたが、ゲンに博物館やカフェという新たな活躍の場をつくることができているのは大きな前進です。

 2022年度の活動に向けては、既存の活動に加えて、設立から10年を迎えたNPO法人ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会が書籍等を通じた継承活動にも熱心に活動されており、同会の賛助会員になることも視野にさらなる連帯の取組が提起されました。

 そして、ロシアによるウクライナ侵攻についての抗議決議に関しては、賛同のご意見を多くいただく一方、「マイダン・クーデターの実体を放置して、全てロシアが悪いという意見には全く反対です。悪いのはアメリカです。」など、冷静なご指摘もいただきました。討論の結果、予定通り、英語、ロシア語訳も含めて発表することとなりましたが、会員各氏のご意見を真摯に受け止め議論するとともに、会としても大局観を身に着け、丁寧に時局を見る必要性も提起いただき、有意義な議論の場となりました。

 このほか、来年には「はだしのゲン」が連載開始50年となることを記念した取組の提起など、書面決議承諾書の通信欄にいただいた積極的なご意見の数々に感謝いたします。

 現在、ひろめる会の正会員は42人、賛助会員27人です。どこまでも世界を駆け巡るゲン。その道を一緒に切り開いていただける仲間づくりにもぜひご支援・ご協力をお願いします!              

 

<追記>総会で承認された「ロシアによるウクライナ侵攻に対する抗議文」は在日ロシア連邦大使館はじめ、関係機関、報道各社に送付しました。

 

はだしのゲン・紙芝居

出版物の紹介


はだしのゲン
『わたしの遺言』
 中沢啓治 著

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