「はだしのゲン」閲覧制限への抗議声明

松江市教育委員会が昨年12月に小・中学校の校長会にて、漫画「はだしのゲン」の閲覧を制限する「閉架」措置を要請していたことが8月17日付の新聞報道で明らかになった。

これまで核戦争を防止する石川医師の会の「はだしのゲン」寄贈運動やNPO法人はだしのゲンをひろめる会の活動を支援してきた非核の政府を求める石川の会が、松江市教育委員会の閲覧制限の撤回を求める声明を発表したので以下紹介する。

2013年8月17日

松江市教育委員会委員長 内藤富夫様

松江市教育委員会の「はだしのゲン」閲覧制限の撤回を求める声明

非核の政府を求める石川の会
代表世話人  五十嵐正博
代表世話人  井上 英夫

本日付けの新聞各社によると、松江市教育委員会は昨年12月に開いた小・中学校の校長会で、漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作、全10巻)を子どもたちが図書室などで自由に読むことができなくさせる「閉架」の措置を取るよう要請したことが報道されています。この背景には昨年8月、作品の歴史認識をめぐって学校の図書室から作品の撤去を求める陳情があり、松江市議会12月定例会では不採択としましたが、市議会で「大変過激な文章や絵がこの漫画を占めている」という意見が出たことから、松江市教育委員会が閲覧制限を求めたものです。同教育委員会では「漫画の中に、人の首を切る場面や女性が乱暴される場面など、一部に過激な描写があるため」としています。

「日本軍の描き方が残虐で誤った歴史認識を持たせる」という人たちが市民の陳情があったといって市議会で取り上げ、市教委に圧力をかける。慰安婦問題や性教育バッシングと同じ勢力が同じようなやり方で行っています。性を国の支配と管理の下に置こうという人は、個人の選択は家族制度と社会を崩壊させるものとして100年以上前からずっと性教育を攻撃しています。性も平和も同じところで攻撃されているのです。

石川県内では核戦争を防止する石川医師の会(以下、石川反核医師の会)が核兵器の残虐さと平和の大切さを伝える漫画「はだしのゲン」を県内小中学校に寄贈する運動を各教育委員会の協力を得て進めています。これまで金沢市、野々市市、内灘町、七尾市の小中学校に41セット寄贈しており、今年は能美市、輪島市の小中学校への寄贈を計画しています。さらに石川反核医師の会の呼びかけで「はだしのゲン」翻訳ボランティアグループ、プロジェクト・ゲンや石川県生活協同組合連合会が中心となり、昨年12月に「はだしのゲン」をひろめる会(https://hadashinogen.jp/)を設立し活動を進めています。ひろめる会理事長の浅妻南海江さんは今回の「はだしのゲン」閲覧制限について、「今後このような動きが広がらないよう私たちは全力を尽くさなければなりません。」と語っています。

非核の政府を求める石川の会は、核兵器の非人道性、被爆の実相を次の世代に伝えることは、核兵器廃絶の世論と運動をひろげるうえで特に重要と位置づけ、石川反核医師の会の「はだしのゲン」寄贈運動やNPO法人「はだしのゲン」をひろめる会の活動に協力してきました。

昨年12月、中沢啓治さんが亡くなる直前に「はだしのゲン」をひろめる会に寄せられたメッセージ「ゲンは地球上を何百回、何千回もはだしでかけめぐり、愚かな戦争と核兵器を無くすためにガンバル決心でございます。また、世界平和と核兵器反対が少しでも多くの人に理解されるよう、『はだしのゲン』がしっかりと役目を果たしてくれることを願っています」に応えて、松江市教育委員会が閲覧制限を撤回することを求めます。

                                              

(事務局)〒920-0848 金沢市京町28-8 石川民医連労働組合気付 電話076-251-0014

 

はだしのゲン・紙芝居

出版物の紹介


はだしのゲン
『わたしの遺言』
 中沢啓治 著

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